こんにちは、子供3人を育てる持ち家ママのさやみんです。私は3年前に自分で二世帯住宅を建てて、現在お姑さんと一緒に同居をしています。そんな私が立てたのは「完全同居型二世帯住宅」です。
今二世帯住宅を建てようか悩んでいる方は、完全同居型か生活スペースを区切った分離型二世帯住宅にするかで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
私も家を建てる際は二世帯住宅の形でとても悩みました。我が家は完全分離ではお姑さんが丸一日1人になってしまうこともあったので完全同居型というタイプを選びましたが、実際に3年間住んでみて良いところや悪いところに気づくことが出来ました。
その感想について今回はお伝えしていきたいと思うので、今二世帯住宅を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
二世帯住宅で良かったか悪かったか
最初に結果を伝えてみます。二世帯住宅で「成功」だったのか「失敗」だったのか・・・
現在、今の家で3年間住んでみてどちらかと聞かれれば私は「二世帯住宅でよかった」と思っています。
もちろん嫌だったり、もうちょっとこうしておけばよかったなぁと思うことはたくさんあります。それを差し引いても、現在、子供達3人と私ら夫婦と姑さんで元気に楽しく暮らせている「今」が何よりこう思う理由です。
完全同居型のメリット
では完全同居型の二世帯住宅を選んでよかったメリットをお伝えしてみたいと思います。
- 完全分離より面積も少なく建築費用も安く済む
- 水道代や光熱費などの維持費も安く済む
- 子育てを協力しやすい
建築費用が安い
やはりマイホームを建築する際には、費用面がとにかく安く済むということが助かりました。
完全分離となれば、キッチンや洗面、トイレ、浴室すべて2つ作らないといけません。その分面積も費用も倍かかってしまいます。
同居型であれば費用も面積も少なくて済むので、我が家の場合は45坪で家だけで2800万程度で建築をすることが出来ました。
生活費も安い
家自体もそうですが、生活にかかる費用もすべて共有なので生活費も完全分離に比べて少なくて済むというメリットがあります。例えばお風呂についていうと、完全分離の場合には使用する水も2倍ですが同居型なら水を入れ替えることなく利用できるので、水道代も安くなります。
同様に電気代も同じ部屋にいることで、余分な電力を使わなくて済むので経済的といえます。
我が家の場合は、姑を含めた6人家族で月々の電気代は15000~20000円程度となっています。
子育てを協力しやすい
夫婦だけで子育てをするよりも、祖父母がいることで育児の余裕が出てきます。
育児に口出しをされることも確かにありますが、それよりも子供のお世話をしてくれるありがたさの方が勝っています。例えば子供が突然の体調不良になってしまった際にも、気兼ねなく姑にお願いできてしまうのも同居型ならではだからといえます。
そして子供らもおばあちゃん子として育つので、家族みんなが仲良く暮らせるというのが、この完全同居型の最大のメリットです。
完全同居型のデメリット
次に完全同居型のデメリットも紹介していきたいと思います。
- 基本的に寝る以外はすべて一緒に暮らすことになる
- 一人になりたい時に居場所がない
- 自分の好きなようにインテリアやコーディネートができない
- 休日が苦痛
基本的に寝る以外はすべて祖父母と一緒
完全同居の場合は、その名の通りずっと祖父母と生活を一緒にすることになります。
だんだんと慣れては来ますが、最初は私もメンタルをやられました。だって嫁の立場からしたら旦那ならまだしも、ずっと祖父母という他人と一緒にいるわけですから・・・
価値観も違えば、生活スタイルもまったく違います。
ましてやそんな他人同士がキッチンに立つとお互いストレスにしかなりません(笑)
常に誰かに生活をみられているというデメリットがありますが、時間が解消してくれるものでもあります。ちなみに私は最初の頃はとにかく子供を連れて家を出る(散歩や買い物など)ようにしていました。
ですので逃げる方法はあるので、限界に来たら家を出ることをお勧めします。
一人になりたいときに居場所がない
上記のすべて祖父母と一緒と似てはいますが、どうしても疲れたり気分が落ち込んでいる時など一人になりたい時って誰にでもありますよね?
でも完全同居の場合、この逃げ場所がないんです。
自分の部屋を作ればよかったと何度思ったことか・・・そして今ではなんとウォークインクローゼット(3畳)の一部にマイデスクを置いて、マイスペースを確保してしまいました!(笑)
でも1畳ほどしかないこんなスペースでも、自分の場所というものがあるだけで心のゆとりが違います。このサイト(ブログ?)も子供が寝静まった後、趣味としてマイスペースでPCを使って書いているのですが、この時間が本当に幸せなんです。
なので完全同居を作る際にはわずかなスペースでもいいから、ママのための場所を作っておくことをおすすめします。
自分の思うようにインテリアのコーディネートができない
私は家を建てる前は、インテリアの雑誌などを読み漁り、憧れのお部屋を頭の中でイメージしていました。
「カフェ風もいいし、モダンな感じも素敵、基本は物を少なくスッキリ見せたいな・・・」
こんな憧れを抱いていたのですが、完全同居だとリビングに価値観の違う人間ですごすことになるので、まず自分の思い通りになんていきません。ましてや嫁の立場ではおしゃれなインテリアは夢のまた夢・・・
キッチンには姑の漬物樽が置かれていますので・・・(笑)
幸いにも私もそこまでこだわりが強いわけでもなく、上手く流されやすくズボラな性格なので、柔軟に適応できてしまうようです。
でもこれから完全同居を目指す方でインテリアにこだわりたいような場合には、リビングではなく寝室などの自分たちの場所をこだわりの空間にコーディネートしてみましょう。
休日が苦痛
ずっと一緒に生活しているので仕方がないと言えばその通りなのですが、やはり休日で丸1日一緒に祖父母と過ごすのは嫌ですね。
私は子供を連れて外出するようにしちゃいますが、あまり外出が好きでない方だときついかも・・・
自分の部屋にいればいいじゃないと思うかもしれませんが、子供がいる場合には「じいじ」「ばぁば」と積極的に祖父母に絡んでいくため、親としてそばにいなければいけないような気がしちゃうんですよね。
ずっとこもりっぱなしっていうのも嫁としてどうかと・・・
こんなかんじで休日は苦痛です。
完全分離のメリット
では次に完全分離のメリットをお伝えしていきます。
- プライバシーが保たれる
- ストレスがない
- それぞれの生活スタイルが尊重される
やはり分離型のメリットはそれぞれが独立した生活をするので、一緒に過ごすストレスがないのが大きなメリットといえます。
お互い干渉されずに過ごしたいという方にはこちらの分離型二世帯住宅がいいでしょう。
完全分離のデメリット
では完全分離のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
- 生活状況が把握できない
- コミュニケーションが取りにくい
- 光熱費や水道代の配分で揉めやすい
- 干渉されるとストレスを感じやすい
完全分離の場合には、それぞれの独立した生活を尊重しているため、ちょっとでも顔を出したり干渉をするだけでストレスを感じやすいというデメリットがあります。
例えば完全同居なら常に一緒にいることが当たり前なので、普通にコミュニケーションをとることが出来ますが、完全分離の場合は祖父母が子供世帯を訪問したりするだけで、ストレスを感じてしまうことも。
このように「別々の生活」が主体としてあるので、わざわざ相手の世帯を干渉するような行動は嫌われるというデメリットがあります。
そのため子供の体調不良などでも、祖父母に預けにくさを感じることもあります。適度な距離感があるゆえのデメリットもあるということを理解しておきましょう。
また完全分離型の場合、生活空間は別でも世帯は一緒というように見なされるので、水道光熱費などの生活費はすべて一緒に請求されます。そのためどちらの世帯がどれだけ水道光熱費を使ったのかの線引きが難しく、支払い方でトラブルになってしまわないようよく話し合うことが大切です。
完全同居型だと祖父母から孫までが一つになる
何より完全同居型一番のメリットは、子供達がおばあちゃんに懐いて、祖父母と子供達の関係が良くなっていることです。
私は子供を産む前から同じ仕事をしており、夜勤もあるようなハードな仕事でしたが、今まで辞めることなくずっと続けてこれたのも姑さんの協力があったからこそだと思っています。もちろんそこにはお姑さんなりの子育てのモットーもあり、私が譲らなければいけないこともたくさんありました。
言いたいことも言えず嫌な思いをしたこともたくさんありましたが、それでも子供達は「ばぁば~!」と懐いていて3世代で毎日楽しく暮らせています。私は嫁として1歩引いている立場ではありますが、この家族がうまくまとまって皆が働き続けながら過ごせていることが、この家を建てて本当に良かったと思える理由です。
悩みを家族で共有できる
同じ生活空間にいることで、現在起きている悩みや問題を一緒に共有することができ、それで向けて家族みんなで解決し支え合っていくことが出来ます。
例えば子供が急な発熱などで誰かが家で面倒見なければいけない場合、私達夫婦だけでなく祖父母も巻き込んで誰が仕事を休んで子供の面倒見れるかという相談をすぐにすることができ、即座に解決に持っていくことができます。
このように子育てに関しても、親だけでなく祖父母も巻き込んでみんなで育てることができるっていうのが一番メリットといえます。
もし親子だけの小さな家族だと、母としてもストレスを感じやすくなったり、誰の目も入らないところで孤立化し、ストレスが爆発して子供に手をあげることもあるかもしれません。
実際に私自身、初めての出産直後は子育てが予想以上に辛くて、何度も泣きわめめき、子供ではなくとも物に当たり散らしたこともありました。
でも子供に手を挙げなかったのは、姑さんがそばにいてくれて育児の相談に乗ってくれていたのと同時に、「人の目がある」という緊張感と安心感があったからこそだと思います。子育てで辛い時に頼りになるのはパパだけではありません。
完全同居の二世帯住宅を考えている場合には、祖父母に頼れるところ頼って自分が楽になるような方法を見つけて行った方が絶対に得です。ここで紹介したメリットを最大限生かして、家族みんなが幸せに暮らせる生活を築いていってくださいね。
完全同居か完全分離かで悩んだら
結局このどちらかがいいということをここで決めることはできません。そこに住む、それぞれの家族の思いがあり、そしてどのように家族を育てていきたいかという夢や希望に向かって選択する一つの方法にしか過ぎません。
ただ目先だけの利益やデメリットでこの選択をしてしまうのは危険です。家族としてどうありたいのか、将来の育児も含めて、長い目で考えて自分達家族に合った方法を見つけてみてください。
二世帯住宅を作る際の参考にしてもらえたら嬉しいです。